Tamron 17-28mmとSONY 16-35mmの比較。α7Ⅲの広角ズームを悩んでいる話。

Tamronの17-28mm F/2.8 Di III RXDかSONY純正のVario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSSか――。

もともと他社のカメラを使っていたので、ソニーα7Ⅲにしてから所有レンズが少ない。
そこで、α7Ⅲ用に広角ズームを購入しようと思っており、用途と価格のバランスを考えこの2本まで絞り込んだが、どちらが良いか悩ましい。

僕のように広角ズームに悩んでいる人は多いと思うので比較しつつ両社の利点欠点を記していきたいと思います。

〈Tamron 17-28mm F/2.8 Di III RXD〉
良いところ:
・f2.8通しと明るいレンズ
・軽量、コンパクト
・フィルター径67mm
イマイチなところ:
・テレ端28mmまで
〈Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS〉
良いところ:
・テレ端35mmまでと1本でも使いやすい
・なんといってもツァイスレンズ
イマイチなところ:
・f4通し
・Tamron 17-28mmと比べるとやや重い

スペック比較

ザっと仕様を比較するとこんな感じ。

Tamron 17-28mm F/2.8 Di III RXD Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS
レンズ構成 11群13枚 10群12枚
焦点距離 17-28mm 16-35mm
明るさ F/2.8 F/4.0
最短撮影距離 0.19m 0.28m
フィルター径 φ67mm φ72mm
長さ 99mm 98.5mm
質量 420g 518g

大きな違いとしては、焦点距離とf値の違い。
解像感に関しては、作例をみてもMTF曲線を見てもどちらも同じような傾向を示し、パッと見て分かるような写りの差はありません。

Tamron 17-28mm F/2.8 Di III RXDの特徴

携帯性抜群

F2.8通しのレンズでありながら、長さ99mmで420gと驚きの軽さ。
大三元レンズでありながらここまでコンパクトになっているのは他社ではまだありません。

フィルター径の統一

フィルター径は67mm
僕が所有しているズームレンズは「TAMRON 28-75mm F2.8 Di III RXD」と「シグマ100-400mm F5-6.3 DG OS HSM」。
両社ともフィルター径67mmなので、NDフィルターなどをズームレンズすべてで共有できるのは非常にありがたいです。

インナーズーム

ズーミング時に長さが変化しないので、見た目的にもいいですし、動画撮影でジンバルを使う人はバランスの調整がいらないので非常に楽。
AF駆動音も静かなので動画撮影者にとっては大きなメリットになりますね。

ただ僕はスチルのみで動画は撮らないのでどちらでもあまり関係ない機能です。
そもそもジンバル持っていないですし。

17mm-28mmという焦点距離

焦点距離の幅を狭くすることで、F2.8通しズームレンズでもコンパクト&低価格を実現したといえるでしょう。

しかし、このズーム域の狭さが人によって評価が大きく変わるところではないでしょうか。
先に出ている、「TAMRON 28-75mm F2.8 Di III RXD」と揃えて持ち歩く場合はテレ端28mmというのは繋がりが良く無駄になるところも一切なく良いといえます。
ただ、1本だけ着けていくとなると28mmまでというのは少し物足らないかなぁと。

Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS

1本で使いやすいズーム域

やはり16-35mmというズーム域は魅力的。

広角側もタムロンより1mm広く、テレ端は35mmまでとさらに差が顕著。
28mmだと少し不安ですが、35mmまでならこのレンズだけ持って旅行に行っても満足できるんじゃないかなと思います。

もし35mmでも足りないというときは、α7Ⅲに搭載されているクロップ機能を使えば50mmとして使用できるので旅先ではほぼ対応できます。

ツァイス銘のレンズ

所有欲を満たしてくれる部分でもあるツァイスのレンズということ。
ソニーのカメラを使う身にとって純正でツァイスレンズがあるのならばやはり使いたくなってしまいます。

見た目もツァイスのロゴに、金属製の外装と高級感がありカッコ良くなっています。

写りに関しても、ツァイスらしいカリッとした写りコントラストの高い描写は個人的に好みです。
もちろんツァイスレンズなのでT*(ティースター)コーティングが施されています。

T*(ティースター)コーティングとは:
レンズ表面・内部の乱反射を極力抑え、優れた色再現を可能としている。また、ゴースト、フレアーを防ぐので、レンズの透過率が高く、クリアーで高コントラストの画像が得られる。

Tamron 17-28mmよりやや暗く、重い

これは比較対象がすごすぎるというだけかもしれませんが、タムロンのレンズと比較してしまうとやはり重さが気になってしまうかなぁと。
あとf値もf4通しと、f2.8通しのタムロンに比べると暗いレンズになります。
ただf値に関しては僕の用途では、広角でそんなに開放で撮るつもりはないので気にならない部分ではあります。
さらにこのレンズにはタムロンにはない手振れ補正もついているので、ボケを求めなければ暗所でも問題ないです。

重さも518gとフルサイズ用ズームレンズの中では軽量な部類。
僕が所有している「Tamron28-75mm f2.8」よりも軽いので持ち運びには苦にならないかなと思います。

しかしTamron 17-28mmが軽すぎる、、、。

まとめ

どちらも甲乙つけがたい非常に良いレンズです。

Tamron 17-28mm F/2.8 Di III RXDが出る前だったら迷わず、Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZAを選んでいたと思います。
これだけ悩めるというのもソニーフルサイズ用のレンズラインナップが各社からリリースされ充実してきたということなのでユーザーとしては嬉しい悩みですね。
どちらを選んでもきっと幸せになれると思うので機会損失が無いよう早めに決断したいなぁと思います。